バズる番組に共通する"仕掛け"とは?

― SNS連動とZ世代の心をつかむ番組作り ―

テレビ業界では近年、「バズる」ことが番組成功の重要な指標のひとつになっています。放送と同時にSNSで話題になり、拡散され、視聴者が「自分ゴト」として熱狂的に参加する――そんな番組には、いくつかの共通する“仕掛け”があります。今回は、SNS時代の番組制作において欠かせないポイントと、Z世代に響くコンテンツ作りのヒントをご紹介します。


1. 「SNSで語られること」を前提にした企画設計

テレビは“見る”ものから、“語る”ものへと進化しました。放送中にX(旧Twitter)やInstagramのストーリーズで感想をシェアされる番組は、視聴者を巻き込む力が強く、話題化のスピードも早い傾向にあります。

バズる番組の特徴として、「SNSで話したくなる一言」「拡散される画(え)」「リアクションが取りやすい展開」があらかじめ仕込まれている点が挙げられます。たとえば…

  • 番組独自のハッシュタグをあえて“攻めた”表現にする
  • 意外なゲストや異色の組み合わせで「何これ?」と感じさせる
  • 編集でテンポよく“ツッコミどころ”を際立たせる

など、SNSに投稿される前提で演出・構成がなされているのです。


2. Z世代に刺さる「共感」と「余白」

特に注目すべきは、現在のテレビ視聴層の中心となりつつあるZ世代(おおよそ1996〜2012年生まれ)へのアプローチです。Z世代が番組に求めているのは、押し付けられる情報ではなく、「共感」できるストーリーや、「自分なりの解釈」ができる“余白”です。

Z世代向けにヒットしている番組には、以下のような特徴があります:

  • 「本音」「失敗」「裏側」などの“リアル”を見せている
  • トレンドワードやミームを自然に取り入れている
  • 編集にTikTok的テンポ感を反映(ショート尺、テロップ多用など)

彼らはコンテンツの“作られ感”に敏感です。だからこそ、「素の表情」や「舞台裏」に価値を見出し、自分と同じ目線で物事を捉える番組に惹かれます。


3. 「見逃し配信ありき」のストーリー設計

地上波のリアルタイム視聴だけでなく、TVerやYouTubeなどの見逃し配信での視聴も主流となった今、バズを生む番組は「いつ見ても面白い」構造になっています。1話完結型、短尺、サムネイルで引きがあるシーンの配置など、「シェアされること」を意識した編集が重要です。


4. 番組プロデューサーや出演者の「SNS発信」も鍵

バズらせるには番組そのものだけでなく、制作者や出演者のSNS活用も欠かせません。プロデューサーが番組の裏話やオフショットを投稿したり、出演者が放送直後に感想を投稿することで、視聴者との距離が一気に縮まります。

今や“番組”という枠を越えて、関係者全員がSNS上の“コミュニケーションプレイヤー”として動いているのです。


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もしあなたがテレビ業界でのキャリアを目指しているなら、ただ「番組を作りたい」だけではなく、「SNSでどう話題になるか」「誰に、どう響くか」といった視点を持つことが、これからの時代のクリエイターに求められるスキルです。

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